持分会社は、定款で自由にルールを決めて、それに基づいて会社を運営することができるため、会社設計の自由度が高く運用がしやすいように思われています。
しかし、そのルールの取り決めは容易ではなく、社員間で後日紛争が起きないようにするべく、きちんとした定款を作成しようとするならば、法律の専門家に依頼して定款を作成してもらうことになり、そのための報酬も用意しなければなりません。また、定款の作成に当たり、専門家と協議を進めるためには、株式会社との相違点や持分会社の設立や運用に関してある程度の知識を備えておかなければなりません。そのため、持分会社の扱いは初心者にとっては少し難しいと言えるかもしれません。
そして、持分会社には知名度とそれに付随するイメージの問題もあります。
株式会社はとても知名度が高いため、自分の会社が株式会社であるならば、自己紹介の度に株式会社がどういうものなのかを説明する必要はありません。株式会社ということでこれから発展していくイメージを抱いてもらうこともできるかもしれません。
一方で、持分会社の場合、株式会社ほどの知名度は無く、少人数・小規模の会社というイメージがあるため、発展していくという良いイメージをなかなか持ってもらえないかもしれません。仮に持分会社を設立して、クライアントと商談することになったとき、先方が持分会社についてあまり知識が無い場合、持分会社の業務執行方法や、債務の負担者が誰になるのかなどについて説明を求めてくるかもしれません。そうなってしまうと、せっかくの商談のために確保してもらった時間が、本筋から外れた説明で削られてしまうことになります。
以上の理由から、初心者の会社設立には株式会社が適しているのではないかと考えております。
〒102-0074
東京都千代田区九段南3-9-14 第32荒井ビル3階
JR市ヶ谷駅から靖国通りを靖国神社へ向かって4分です。
東京メトロ有楽町線「市ヶ谷駅」徒歩4分
東京メトロ南北線「市ヶ谷駅」徒歩4分
都営新宿線「市ヶ谷駅」A4出口徒歩2分
9:00~18:00
【かんき出版】
【中央経済社】
会社設立、創業融資、補助金・助成金について数冊の本を出版しております。